2014.10.07

 本日10月7日は東京医科歯科大学歯学部5年生の学生実習のお手伝いの日。母校のある文京区御茶ノ水まで出かけてまいりました。今日の実習は、6名の学生さんが1グループとなり、皆で手分けして1名の患者さんの初診時検査資料を分析するというものでした。

 

 矯正治療の治療計画立案は、顔面・口腔内写真、歯列模型、レントゲン写真などを事細かに分析することから始まります。分析結果をまとめることでその症例の問題点を抽出し、その問題点に対する治療のアプローチを決めていくことになります。

 

 少し専門的になりますが、顎顔面の骨格的および歯・歯槽性の分析を行なうために、側面セファログラムというレントゲン写真を良く用います。まずはレントゲン写真上に写っている解剖学的構造をライトボックス上でトレースし、分析に必要な計測点および計測項目を記入します。そして定規や分度器を用いて各々の計測項目の計測値を出していきます。また、歯列模型を用いた模型分析では、個々の歯の幅径をノギスで計測し、標準値と比較していきます。これらの症例分析を進める中で、トレース上での解剖学的ランドマークを正しく描記するお手伝いをしたり、学生さんたちが分からない点を補足説明したりするのが今日の私の役目です。たいしたことはしていないのですが、アドバイスをすると大変有り難がられてかえって恐縮してしまいます。

 

 しかしながら、さすが医科歯科大学歯学部の学生さんといった感触になるのでしょうか、皆さんとても優秀で、細かな分析項目を覚えていて、私が学生の頃ここまでできていたかと自らを振り返り恥ずかしくなってしまう思いでおりました。また、昔は分厚い歯学書を片手に症例分析に没頭していたものですが、今の学生さんたちは手持ちの教科書データを全てiPadに入れていて、必要な情報があれば、画面をさっと触れることであっという間に必要データを呼び出します。こちらが目を白黒させてしまう状態でした。やはり時代は劇的に確実に変化しているのでした。

 

 2時間と少しの間でしたが、かえってこちらが貴重な体験をさせていただいたようです。有り難さを噛みしめて帰路につきました。

 

檜山成寿

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