2009.10.27

 歯科医師会からの依頼で、宇都宮市の2歳児歯科健診のために保健センターに出向くことがありますが、その場でよく歯並び・咬み合わせについての質問を受けます。幼い我が子の歯並び・咬み合わせを大変心配される親御さんが多く、歯並び・咬み合わせに関心をもたれる方が多いことは大変結構なことだと思います。しかしながら、2,3歳という年齢は、矯正治療を考えるには一般には早すぎます。

 当院ホームページの歯科矯正治療「良くある質問」のコーナーにもありますように、乳歯列期から矯正治療に着手することは少なく、矯正治療を始める一つのタイミングは小学校2,3年生であることはご説明しました。一般的にはこの考え方で間違いないのですが、実際には「ケースバイケース」で、早めに矯正治療を始めた方が良い場合もあります。

 そのひとつは、ズレた位置で噛む癖があるようなケースです。例えば、成長期のお子様において、あごが右にずれたところで噛む癖が長く続くと、本当にあごが右に曲がって成長しその状態で固まってしまうことが考えられます。専門的にいうならば、習慣的な機能的顎偏位が骨格性不正咬合になる可能性があります。このようなケースでは、乳歯列期であっても積極的に矯正治療を開始するメリットがあるのです。

 私自身、数としては少ないのですが、乳歯列期のお子様に矯正治療を行うことはあります。その多くは上述の機能的顎偏位のケースです。左の写真は4歳の女児の咬み合わせです。あごが左にずれて咬んでいます。矯正治療によって写真右のように真ん中で咬める咬み合わせに治りました。

 この診断には矯正学に関する高度な専門的知識および経験を要しますので、心配な方は矯正治療の専門歯科医に相談されることをおすすめします。

副院長 檜山 成寿

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