虫歯予防にフッ化物が有効であることは皆さんよくご存知のことと思います。フッ化物の応用方法として、歯科医院等で受けるフッ素塗布と、日常の歯みがきで用いるフッ化物配合歯磨剤の使用があります(その他として、家庭で行うフッ化物洗口もあります)。しかしながら、このフッ化物配合歯磨剤の使い方は、人それぞれにまちまちで、自己流で使用されているケースがほとんどのように思われます。フッ化物配合歯磨剤といえども、正しく使用しないと期待した効果が得られません。
当院では、昨年刊行された「フッ化物応用研究会編:う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤マニュアル」を参考にして作成した、「フッ素配合歯磨剤―その正しい使い方―」というレジメを患者様にお配りした上で、正しいフッ化物応用の大切さをお伝えしております。その要点を以下にまとめておきますので、参考にしてください。
フッ化物配合歯磨剤の正しい使い方
1) 1日に2回以上、フッ化物配合歯磨剤を使って歯磨きをしましょう。
2) 特に就寝前の歯磨きはフッ化物配合歯磨剤を必ず使うこととし、また できるだけ就寝直前に行なうようにしましょう。
3) 適量(歯ブラシの刷毛部長さの1/2以上)の歯磨剤を使いましょう。
4) 磨き始めたら、途中での唾液の吐き出しは最小限にしましょう。
5) 歯磨きが終了したら、少量の水(10〜25ml)を口に含み、3〜4秒間 の洗口を1〜3回行ないましょう。
6) 歯磨き終了後、2時間程度飲食は控えましょう。
ポイントは、十分な量のフッ化物配合歯磨剤を使うことと、歯磨き後はぶくぶく洗口をし過ぎないことです。
フッ化物配合歯磨剤を正しく使って、虫歯予防に努めましょう。