2007.07.17

フッ化物の虫歯予防についてご質問をいただきましたので、補足説明をいたします。

フッ化物の虫歯予防メカニズム

 虫歯がなぜできるのかを考えてみますと、そこには虫歯の原因菌のはたらきが関係しています。虫歯原因菌によって、食物中の糖類が分解されて酸ができますと、この酸が歯の表面を溶かしてしまう、これが虫歯の発生になるわけです。フッ化物は、虫歯原因菌が酸をつくるはたらきを抑制します。これが、フッ化物応用による虫歯予防のメカニズムの一つです。また、フッ化物が存在することにより、虫歯原因菌が産生する酸によって歯の表面が溶ける(これを脱灰といいます)のを抑制しますし、また、再石灰化(一度酸によって溶けた歯の表面がもとの状態に戻ること)が促進されます。以上のような歯の脱灰抑制と再石灰化の促進は、フッ化物による虫歯予防の第二のメカニズムです。  以上のはたらきにより、フッ化物は虫歯予防に有用であるとされています

フッ化物配合歯磨剤の選び方

 フッ素入り歯磨剤を選ぶ際には、フッ化物濃度に注意してください。フッ化物による虫歯予防を期待するのであれば、あまり低濃度フッ素入り歯磨剤はお薦めできません。500ppmFまたはそれ以上の歯磨剤が有効性が高いといわれております。

その他

 歯ブラシにつける歯磨剤の量は、刷毛部の2分の1以上と書きましたが、不必要に沢山つける必要はないでしょう。「2分の1」つければ大丈夫です。

 フッ素入り歯磨剤を使っての歯磨きは、基本的には通常の磨き方で全く問題ありません。フッ素入り歯磨剤をぜひ有効に利用してみてください。

桧山歯科クリニック 副院長 檜山成寿

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